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金メダリストが語る高地トレーニングvol.2 合宿中&1日のスケジュール

こんにちは。
湯の丸高原スポーツ交流施設PR大使の金藤理絵です。

高地トレーニングの連載第2回目は、私が経験した高地トレーニングの全体の流れと一日の過ごし方をご紹介します。

高地トレーニングといっても、実際にどのような流れでトレーニングするのかということがわからないという方も多いと思います。今回は簡単に、トレーニングの概要をご紹介します。

金藤 理絵(かねとう りえ)
1988年生まれ、広島県出身。
2016年、リオデジャネイロオリンピック女子200m平泳ぎで金メダルを獲得。

前回の記事でもご紹介した通り、高地トレーニングは明確な目的をもって取り組む必要があり、普段通りの合宿のイメージで練習を開始してしまうと、頭痛や体調不良になりトレーニングが出来ない体になってしまいます。

前回記事はこちら↓

金メダリストが語る高地トレーニングvol.1 初めての高地トレーニング

高地トレーニング合宿全体の流れ

※合宿期間が長くなる場合、トレーニング期の期間が増えることが多い。

次に一日の過ごし方です。
練習以外での主なイベントは、体調管理のためのSpO2/HR測定と体重測定です。

高地トレーニング合宿 1日の過ごし方

1日の過ごし方の中で特筆すべき点としては、SpO2測定と体重測定がこまめに行われていることがお分かりいただけると思います。
この2つの測定は、高地トレーニング合宿では必ず行われなければなりません。

なぜ、こまめなSpO2/HR測定を行うのか?

体調の変化は自覚症状から気付く事が難しいので、目で見て分かる目安としてSpO2(動脈血酸素飽和度Saturation pulse O2の略で、全身の臓器に十分に酸素を送れている状態かを見る目安になる)とHR(心拍数Heart Rateの略)の測定を行います。

自分では何ともないと感じていても身体の変化は随時変化するのでこまめに測定を行います。
深呼吸をするとHRは下がりますが、酸素の循環が減るのでSpO2も下がります。また、呼吸の回数を増やすと酸素の循環が増えるのでSpO2は増えますが、HRも増えます。

SpO2を増やそうと数値を見ながら測定を行うと自然と深呼吸ぎみになってしまうので、測定中はあまり数値を見ないようにすると正確な数値が出ます。会話をしていると安静時ではなくなるので、会話もしないように気をつけましょう。
しかしストレッチ中などの測定時に安静を心がけていてもなかなか安静で測定することが難しいこともあるかと思います。
なので、私はスタッフ協力のもと寝ている時間帯に測定してもらいます。寝ているため深呼吸になり起きているときよりSpO2もHRも下がってしまいますが、一番誤差の少ない測定が行えます。

安静時にHRは高めなのにSpO2が低めだと酸素が足りてないということなので、見た目が元気そうでも思っているより身体に負荷がかかっている可能性もあるので、指導者は普段より注意深く選手の様子を観察してください。

SpO2とHRの測定は、一回の数値だけではなく、数日の数値の変化を比較し、主に指導者が選手を指導する際の目安にします。

なぜ、こまめな体重測定を行うのか?

普段から練習前後で体重測定を行っている選手も多いと思いますが、練習(汗)による体重の変化を少なくするため、次の練習の時には減った体重が戻っているかなどを確認する為に体重の測定を行います。

また、高地では尿の回数が平地より増え脱水症状になりやすい環境なので、それを防ぐ為にも頻繁に体重測定を行います。

練習後は水着が濡れていて水分の重さも体重に加算されてしまうので、特に女子はしっかり身体をふいて測定するようにしましょう。練習前と練習後を同じ格好で測定できるともっと良いです。

以上、高地トレーニングの合宿全体と1日の流れについて説明させていただきました。このように、高地トレーニングは普段のトレーニングとは異なる環境で行われるものですので、より取り組みやすい環境が求められると思います。